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早いもので今年ももうあとわずか、師走のこの時期は慌ただしくにぎやかで、何となくそわそわしませんか? この一年を振り返って、僕の診察室でくり広げられた様々な会話を思い出しています。いろいろなお話があった中で「よかった」と喜びの声を聞いた時は本当に嬉しい、医者冥利に尽きるひと時でありました。しかし、町医者ほど朝から晩まで毎日ペチャクチャと話し続ける職種もめずらしいものだと、つくづく思います。
さて診察室では、特に初診の患者さんはご自身の健康問題を医者に解決してもらいたくて、複雑な思いを胸に一生懸命に話しをされる訳であります。中には、自分の話し方では上手く伝わらないと心配し、神経質になってしまったり、緊張される方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、心配ご無用です。医者の診察は患者さんのお話をよく聞くところから始まり、それが大きなウェイトを占めているのです。医者は言わば、病気の聞き込みのプロです。患者さんのお話で理解できない点があれば、こちらが分かるまで聞き返しますし、気になるポイントがあれば、それを詳しく教えてもらえるよう情報を引き出します。
患者さんの悩みを伝えていただくチャンスは一度きりではありません。どうぞリラックスしてご自分なりの話し方とペースでお話しください。何度でも、重複しても構いませんし、言い忘れがあれば次の時にお話しくださっても良いのです。そして、会話を整理していくのは医者の仕事ですのでお任せください。
言葉のキャッチボールをしながらいくつもの重要な診断のヒントに出会います。そして、医者の頭の中にはだんだんと診断、治療の筋書きが出来てきます。そしてほら、診察室でのお話を重ねる中から病名が見えてきましたよ。「大丈夫、何の心配もありません。すぐに良くなりますよ。ご一緒に治療を進めてまいりましょう」とね。
12月ともなると気温もぐっと下がってきます。何かと忙しいこの時期、くれぐれも無理をしすぎず、風邪などひかないよう気をつけてお過ごしください。
次回は「くすりのさじ加減」です。
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●プロフィール
藤野 遵(ふじの じゅん)
内科医。ロックバンドJAM-TAKOを率いるチャリティ活動家でもある46歳
JAM-TAKOのセカンドCD「CALLING」が完成。田無バンダレコードにて好評発売中!
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